村松弁護士インタビュー②債権カットと金融機関との交渉の流儀

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聞き手:企業再生の場面では、債権者に債権カットを求めることもあると思うんですが、そんなことは可能なのでしょうか?
 
村松弁護士:過大な債務を抱えている企業を再生する場合、弁護士は日々の事業収支の改善を検討するだけでなく、「この過大な債務さえ何とかできれば・・・」と債権カットの方法を考えます。
また、それができるからこそ、専門家が企業再生に関与する意義も大きいとも言えます。
実際に当事務所が関与した案件でも、数十億円の債権カット、90%以上の債権カットを行ってきました

聞き手:経営者の方からすると、信じられないと思うのですが?
 
村松弁護士:もちろん、一般にそんな虫のいい話はないですよ。要求すれば、債権をカットしてくれるという問題ではないです。
債権カットのような、特別な、特殊なことをやるときに大事なのは信頼関係ですから。もちろん、債権者をだますようなことをしてはいけませんし、けんか腰でやるようなことでもありません。
債権者の立場に立ったら、どういう方法を選択するだろうか、というところまで思い巡らせないと、双方にグッドな解決を図ることは難しいと思います。
 
聞き手:金融機関との交渉のポイントのようなものはあるのでしょうか?
 
村松弁護士:それは、債権者にとっても「これはいい。」と言ってもらえるような、案を一緒に練り上げていかなければなりません。
当事務所は、「金融機関にとっての最大回収の方法はこれしかありません。」という姿勢で、交渉に臨んできました。そうであるからこそ、大幅な債権カットにも応じてもらえたのだと思っています。
 
聞き手:金融機関の立場を尊重する、ということですね?
 
村松弁護士:それはそうです。やはり、借りたものは返さなきゃ駄目です。返せなくなった時にも、限度いっぱいの返済をすることが礼儀です。
そして、その限度いっぱいの債務の返済を実現するために、こちらの経営改革を立案し、実行するのです。店舗の統廃合や、場合によっては、経営者の交代も含めて、やるべきことは全てやって、そうして、「限度いっぱいまで返します。でも、これ以上は・・・」という姿勢で交渉しないとうまくいきません。
 
聞き手:実際に、交渉に応じてくれる金融機関の反応はどんな感じなのでしょうか?
 
村松弁護士:債務者にとってもいい。債権者にとってもいい。これが理想ですよ。
ですから、僕は、債権者である金融機関が交渉に応じてくれて、再生計画が決まったら、懇親会を開催します。
まず、債務者と懇親会をします。「社長、良かっですね。いよいよスタートですね。頑張りましょう。」と。
それから、金融機関の担当者とも懇親会をすることがあります。そして、金融機関の側も、本当に感謝してくれているかどうか、確認するんです。交渉の過程で、失礼なことがなかったかどうかも含めて、腹蔵なく意見を聞かせてもらいます。
「お世話をかけました。」と言って、意見を聞かせてもらいます。それで、相手からも、「今回のは良かった」って言ってもらえるかどうかですよ。
 

「村松弁護士インタビュー」目次

 村松弁護士インタビュー ①企業再生に教科書はない!あらゆる手を尽くす。
 村松弁護士インタビュー ②債権カットと金融機関との交渉の流儀
 村松弁護士インタビュー ③「破産しかない」と言われた企業でも救いようがある
 村松弁護士インタビュー ④ピンチに企業を再建できる経営者の条件とは?
 村松弁護士インタビュー ⑤なぜ、難しい企業再生に取り組むのか?

 


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